実践的デジタルマーケティングブログ

KPI設計やデジタルマーケティング施策の効果測定で知っておきたい数字|Life Marlety

作成者: Life Marekty|24/12/08 4:28

 

 

 このページでは、BtoBマーケティングのKPI設計や施策効果測定で「あの数字、なんだっけ」となったときにすぐ確認できるよう、業界標準の目安値・調査データ・計算例をまとめています。特に「リードを獲得してからどのくらいで成果になるか」という時間軸の感覚は、KPI設定の現実度を左右するため、重点的に整理しました。  

こんな時にお勧めです

    • KPIを設定するとき、数字の根拠を示したいとき
    • リードの商談化・受注までの時間軸を経営陣に説明するとき
    • デジタル施策(メール・コンテンツ等)の目標値を設定するとき
    • 施策の効果測定で「この数字は良いのか悪いのか」を判断したいとき

マーケティング戦略を実施する上で知っておきたい数字

 施策に入る前に、BtoBマーケティング全体の構造的な数字を押さえておくと、KPI設計の精度が上がります。

  • 購買までのプロセスの57%が商談前に終わっている  
  •  獲得したリードの80%はすぐには購入しない 

購買までのプロセスの57%が商談前に終わっている

CEB社の調査によると、リードが営業担当者と初めて接触する時点で、購買プロセス全体の約57%がすでに完了しているとされています。顧客は課題を認識してから、情報収集・比較検討をある程度終えた段階で初めて商談に応じます。

獲得したリードの80%はすぐには購入しない

 これはKPI設計でもっとも見落とされやすい数字のひとつです。整理すると次のようになります。

  • リードの即時性の欠如:資料請求などを行ったリードのうち、即座に購入に至る層はわずか20%程度とされています。
  • 長期的な検討プロセス:残り80%のリードは、実際に購入を決定するまでに数ヶ月から1年以上の時間を要します。
  • 放置による機会損失:「すぐ売れない」と判断して放置されたリードのうち、約60%が最終的に競合製品を選んで契約しているというデータがあります。

参考資料(HubSpot PDFレポート): 110 Sales and Marketing Statistics 

この数字がKPI設計を変える

「リード獲得数を月◯件」と目標を立てても、受注に結びつかない——そういった状況の背景には、数字の解釈がずれていることが多い印象です。

前セクションで紹介した2つの数字(57%・80%)は、マーケティング活動の"時間軸"をどう捉えるかに直結します。

ナーチャリングが必要である、という共通認識をつくる

リードを獲得しても、80%は「今は買わないが、いずれ買う可能性がある」人たちです。この認識が社内で共有されていないと、「リードが増えているのになぜ受注が伸びないのか」という問いに対して、マーケターだけが答えを持て余す状況が生まれます。

80%という数字を示すことで、「今すぐ客」と「いずれ客」の存在を可視化し、ナーチャリングの仕組みが必要である、という議論の出発点をつくることができます。

また、放置された「いずれ客」の約60%が最終的に競合を選ぶというデータも、この議論を進める際の補強材料になりえます。

 【関連記事】ファネル設計については、こちらも参考になれば。 
現場を迷わせないBtoBファネル設計とKPIの最適解 

KPI設計に「時間軸」を加える

BtoBマーケティングでは、リードを獲得してから受注に至るまで、数ヶ月から1年以上かかるケースも珍しくありません。設計の精度を上げるには、「リードを獲得してから商談化するまでの平均期間」「商談から受注までの平均期間」を自社のデータで把握しておくことが、ひとつの起点になります。

業界標準の数字はあくまで目安なので、自社の過去データと照らし合わせながら、時間軸つきのKPIツリーを組み立てていく形が現実的です。

 【関連記事】KPIツリーの設計手順については、こちらもあわせて参考にしてみてください。 
BtoBマーケのKPI設定・KPIツリー総合ガイド

数字を起点に、組織の動き方が変わる

 私の職場では、「購買プロセスの57%が商談前に完了している」という数字は、リードをどう扱うかの認識を変えました。 

 獲得したリードはすでに情報収集の途中にいる、という前提に立てば、「アポが取れるまで待つ」ではなく、「適切なタイミングで適切な情報を届ける」という発想に移行しやすくなり、 この認識が定着すると、体制の見直しにもつながります。兼任で回していたマーケチームが専任化され、リード獲得後の施策に時間を使えるようになりました。また、営業側も、一度電話をかけて終わりではなく、マーケと連携しながら後追いしていく動き方に変わっていきました。 

数字は「設計の根拠」として使う

「リードの80%はすぐ買わない」「購買プロセスの57%は商談前に終わっている」という2点は、BtoBマーケターが社内で共通認識を持つための土台になります。また、KPIを設計するとき、経営や営業に説明するとき、時間軸の感覚をすり合わせるときの根拠として利用できます。

数字を知っているだけでは変わりません。「自社ではどうか」を確認し、現場に合わせて使うことが、実務での活用になると整理しています。

 このページは、下記の記事と合わせて読むと整理しやすい内容です。 
現場を迷わせないBtoBファネル設計とKPIの最適解
BtoBマーケのKPI設定・KPIツリー総合ガイド