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BtoBマーケターの市場とキャリア。事業会社か支援会社か?|2025年版
BtoBマーケターの市場とキャリアステージについて、まとめてみました。
この記事の特徴
調査データをもとに、市場とキャリアとスキルについてまとめてあります。BtoBマーケターとして、コンサルタントの立場とインハウスの立場にある、筆者の体験談も添えて。
BtoBマーケターの需要
市場が成長していて、人で不足なので、BtoBマーケターの需要は高いです。
数年前までは、経験者のみの採用が殆どでしたが、ここ数年で、未経験者の採用も目立ってきています。
WEBマーケティング系のスクールも増え、スクールが転職の斡旋をするなどのサービスを展開してきています。
BtoBマーケティングは成長市場
下記の調査データによると、まだまだ伸びそうです。未来はあります。これからです。
ITRでは、2026年度のBtoB向け市場は210億円、CAGR※(2021~2026年度)は13.8%、BtoC向け市場は200億円、同9.9%を予測しています。
出展:ITRが統合型マーケティング支援市場のBtoB、BtoC別市場規模推移および予測を発表
※CAGRとは:CAGR(年平均成長率)とは?計算式と求め方【エクセル数式付き】
背景にMAの需要拡大が見込まれている
MAの需要拡大ってことは、環境構築から始まるってことでもあります。そもそも、環境がないと、データを扱えないので、マーケティング業務はできないんですよね。
国内企業約63万社におけるMA導入企業は9,444社、MA導入率は1.5%という結果になりました。5末時点での上場企業3,850社に限定すると562社が導入しており、上場企業のMA導入率は14.6%となりました。1社で複数のMAを導入しているケースもあるため、単純積み上げ方式ではなく重複処理を行っています。
出展:2023年5月国内63万社のMAツール実装調査を報告 ~コロナ前と比較して導入企業数は2倍~
もちろん、BtoBマーケターの需要は高い
BtoBマーケターの人材は不足しており、需要も高いです。
少し古いデータですが、下記のように、専門人材不足、かつ、教育・研修制度の整備が追いついておらず、人材が育たないといった状況が見て取れます。
- リーダー・現場の両面において、マーケターが足りていないという企業が非常に多い(75%超)。
- 特に、教育を担える人材は90%超が不足と回答。
- マーケターの人材育成の管理(見える化)も全体的に80%近くが整っていないと回答。
支援会社と事業会社での業務の違い
支援会社でも、事業会社でも、BtoBマーケティングを始めるまでのインフラ整備が多いです。
BtoBマーケターのキャリア選択においては、事業会社と支援会社の違いを理解することが重要です。
支援会社
これまでどんなプロジェクトに携わってきたか?クライアントに対して客観的に伝えられる資格を持っているか?など、これまでの経験が判断材料となります。
業務範囲は、事業会社側の戦略に合わせた施策の提案業務となるため、戦略や経営視点の再上流の工程は、ほぼありません。
本物っぽい支援会社(独断と偏見ですw)
才流、WACUL、MOLTS、Faber Companyなどなど。
BtoBマーケティングコンサルタントとしての現状
BtoB企業様を支援する立場のコンサルタントとしては、MA導入のためのMA実装設計だったり、業務設計だったり、なかなかグロースするための支援にならず、手前で終わることが多いです。
こんなはずじゃなかった大変な案件の事例
某大企業でグローバル展開を行っている企業のMA案件に、MAコンサルタントとして参画。
MAを複数つかっていて、最終的に2種類に減らしたものの、MA同士の連携を行うなど、特殊な実装となり、MAコンサルタントではなく、MA実装業務へと化してしまい、クリエイティブな業務は、ほぼなく、昼夜テスト三昧(涙)
事業会社
事業会社では、企業自体のマーケティング戦略を策定し、実行する能力が求められます。
社内の各部門と連携しながら、統一されたブランドメッセージを発信することが重要となります。
また、業界経験や自社製品に対する理解と、長期的な視点での活動が求められます。
業務範囲は、支援会社に比べて上流工程にも積極的に関与する機会が多くなります。
経営層との直接的なコミュニケーションが頻繁に行われるため、経営視点を持ちながら柔軟に対応できる能力が求められます。
インハウスマーケターとしての現状
インハウスのマーケターの立ち位置では、管理職含て未経験か経験浅めのメンバーで構成されるため、車輪の再発名が行われることが多いです。
常にゼロスタートなので、設計して、実装はそこそこに、少し施策を回して終わり。
結果がよくわからないよね、ということで、予算がつかないまま。
重要部門ではないので、人材の流動性も高いため、ゼロスタートになる、という流れです。
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