実は伝わっていなかったマーケティング用語、いろいろあるはず。あとで誤解がとけたり、関係性が崩れたりと、マーケターなら一度は感じたことがある“専門用語の壁”。用語集としてまとめてみました。...
BtoBマーケティングにおけるKPIの目安の数字
KPI設計をするにあたり、目安が無いと困りますよね。ということで、目安の数字をまとめてみました。
KPI設計の手順については、下記を参照ください。
【関連記事】KPIツリー設計ガイド|営業とマーケは共通で設計する
こんな方にお勧めです
- これからKPI設計をする方
- 高すぎる目標が設定されてしまった方
KPI設計をするにあたっての目安の数字
BtoBデジタルマーケティング施策のKPI設計において、参考になる数字を挙げだしてみました。
KPI設計をする上での目安にはなるのはもちろんのこと、高すぎる目標を設定されてしまった場合に、意義を唱えたい場合にも利用できます。
KPI設計でよく利用される数字と目安
KPI | 説明 | 目安 |
ユニークユーザー数 | サイトへの訪問ユーザー数で、重複が無い数のこと。 | - |
コンバージョン数 | フォーム送信で得られた少なくともeMail情報を提供いただいたユーザーの数 | - |
CVR | フォーム送信などのコンバージョン数/ユニークユーザー数 | 1% |
リード数 | コンバージョン数とほぼ同等。 | - |
MQL数 | 商談の可能性のあるリードのうち、商談化の可能性があるとマーケティング部門が判断したリードの数 | 75% |
アポイント率 | アポイント獲得数/MQL数 | 20~40% |
商談化率 | 商談数/アポイント獲得数 | 70~80% |
【関連記事】KPI設計やデジタルマーケティング施策の効果測定で知っておきたい数字
各数字の目安
CVR
BtoBサイトのCVRは、一般的に1%とされています。
1%を超えるまでは、サイト内に改善すべき点があるとされ、LPOやEFO、UX改善などを実施します。1%を超えると、広告集客などで、サイト集客への投資も視野に入ってきます。
リードの内訳
一般的なリードの内訳の割合は、下記のとおりです。
- 課題が顕在化している 10%
- 情報収集段階 65%
- アーカイブ(学生・個人など)25%
獲得リードの中から、アーカイブを除いたリードのことをMQL(Marketing Qualified Lead)と定義することが多いです。(MQLの定義は、企業によって変わります。)
参考書籍
THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
第3章に掲載。新規リードがいつか頭打ちになる事実を踏まえ、情報収集段階の65%が商談にいたらずとも、新規獲得コストが不要な「リサイクル」リストとして、循環させることが重要だと書かれています。
アポイント率
マーケティング部門で精査した対象リスト(MQL)に対し、インサイドセールスが架電やメールを送り、実際にコミュニケーションがとれ、アポイントに至る割合は、20~40%と言われています。
この数字は、対象リストの質にも左右されたり、インサイドセールスのトークスクリプトやセールスメールの内容にも左右されます。改善・最適化の項目も多いため、まずは、20%くらいを目指し、最適化していくことが一般的です。
商談化率
商談という段階を定義するならば、ヒアリングの後、提案書や見積書の提出をした段階とするのが一般的です。(といいつつも、定義されている現場には、なかなかお目にかからないですが・・。)
商談化するのは、70~80%が最適で、高すぎると、そもそも商談対象リストの条件が厳しすぎて、商談対象になりうる企業が除外されていたかもしれず、機会損失になっている可能性がでてきます。
また、50%以下の場合は逆で、そもそも商談化できないであろう企業が混ざっているのではないかと考えられます。
参考書籍
BtoBマーケティングの定石 なぜ営業とマーケは衝突するのか?
最初はストーリー仕立てで、環境が違う場合はピンとこないですが、後半はかなり現場で利用できる情報が整理されています。数字もさることながら、よくある失敗事例は、ただただ共感できます。
契約率
BtoBでの商談からの契約率は、一般的には20~30%と言われています。
商談化率が低い場合は、そもそも、有効なリードが獲得できているかどうかの判断も必要になってきます。
また、提案の内容については、営業に渡す前のアンケートやヒアリング項目の精度も関係してくるでしょう。
商談時期については、アプローチのタイミングも重要なポイントです。
契約率向上においても、マーケティング部門と営業部門の連携は重要なポイントだと言えます。
まとめ
トップダウンによる無茶な目標設定も散見します。その際には、この目安を利用し、現実的な数字に落とし込むための参考になればと思います。
これからKPIの設定という方は、これらの目安を基準にKPIを設定してみて、徐々に自社の環境に合わせて最適化していってください。
残念ながら、意外と、KPIや、前期比目標を適当に扱っている企業は多いです。KPIが設定されていない・KPIツリーがない理由にまとめてみました。興味のある方は、ぜひ、ご一読ください。